[USB-COLUMN]: USB 2.0 (Hi-Speed USB) が 480Mbps の速度が出ない理由について

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はじめに

Hi-Speed USB のデータ転送速度は、480Mbps (60MB(!)/sec) と定義されていますが、殆どの機器ではこれより低い(10MB/sec 位?)データ転送速度であることが多いです。

一般的に言われている 480Mbps の根拠とは、電気的なデータ転送速度にあります。確かに電気信号としては 480Mbps の速度を出せる性能は持っています。しかし、様々な要因で制約により、実際には下回るデータ転送速度になっています。

この page では USB 2.0 (Hi-Speed USB) が 480Mbps の速度が出ない理由について考察したいと考えています。


要因1:USB 仕様

エンドポイント当たりの最大データ転送速度(キロバイト/秒)
転送形態 Low Speed Full Speed High Speed
コントロール転送 48 832 15,872
インタラプト転送 0.8 64 24,576
バルク転送 不許可 1216 53,248
アイソクロナス転送 不許可 1023 24,576

要因2:USB 機器要因

USB 機器の多くは、USB 専用機器として開発が行われていません。殆どが既存の仕様 (SCSI, Parallel, ...) や既存の


原因3:USB Host 要因

USB Host は、USB 機器の制御を一手に行います。USB Host の性能や仕様によって大きくパフォーマンスに現れてくるケースがあります。


原因4:物理的要因

USB 1.1 より高速な通信速度である Hi-Speed USB の場合、外部からのノイズや信号の減衰等の物理的な要因が顕著になるケースが多くなります。


ということで =)

無線 LAN もそうなんですが、ハードウェア仕様のみを鵜呑みにした記事が多いのが気になります。マトモに考えばユーザーは、電気的なデータ転送仕様よりも、実際のデータ転送やその仕組みについて説明すべきです。仕組みを理解すれば、文面上の 480Mbps が出ていないことが理解することが出来、どうすればデータ転送を向上させるか見当も付くはずです。

そのような記事は少ないのが現状のようです。悲しいことですが。

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