ハードディスクの予備知識 part2

weekly making now! (00.10.09)

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はじめに

仕様書などに載っている用語を中心にハードディスク(主にATA)について説明しています。[ハードディスクの予備知識 part1] の続きです。


1. RAID (Redundant Arrays of Independent(Inexpensive) Disks)

ハードディスクの安全性、速度を高めるための手段。OS 等が用意しているソフトウェアRAID、ハードウェアで RAID の仕組みをサポートするハードウェア RAID の2通り存在しています。

RAID の特徴は以下の通り。

  1. ハードディスクに故障があったとしてもデータ損失させない
    ハードディスクには寿命があります。理論値では 5 〜 10 年程度と言われていますが、ハードディスクの仕組み上、様々な要因で復旧不可能なエラーが生じることが多々あります。ハードディスクが壊れてしまうのは仕組み上、仕方が無いので複数のハードディスクでお互いバックアップを取りつつ、例え一つのハードディスクが壊れたとしても他のハードディスクのバックアップで復活できる仕組みが RAID 機能の一つです。
  2. 複数のハードディスクを一つのハードディスクとして見せ掛けます
    また1台のハードディスクでは容量の制限があります。1台のハードディスク以上の容量が必要な場合に、複数のハードディスクを掛け合わせて一台に見せることも RAID 機能の一つです。
  3. パフォーマンスを向上させます
    複数のハードディスクに交互にアクセスすることによりパフォーマンスを向上させます。何故向上するかというと片方のハードディスクがアクセスしている待ち時間に、もう片方のハードディスクに次に読み込まれるはずのデータを予め読み込んで置く事で理論的には速度が2倍に向上するはずです。この機能をインターリーブと言います(多分)。

RAID の種類は以下の通り。

ハードウェア RAID で最近人気なのが IDE RAID です。専用の RAID ボードを必要としますが値段が安い(大体1万円程度)ので手軽に RAID が出来るのが特徴です。余ったハードディスクもこれで生き返る、かも。

私の愚かな改造記事もお気に召せば。

RAID については以下の page が詳しいです。


2. etc.

2.1 CSS (Contact Start Stop) 方式

ハードディスクはディスク回転による空気(最近は不燃物ガス)の流れによって生じるわずかな浮力でヘッドを浮かして読み書きをしています。この場合、回転が止まった時と開始した時に浮力が不安定になり、ハードディスクを傷つけてしまう可能性があります。上記の場合には一般的にハードディスクにはヘッドを予め読書きとは関係ない場所へ自動的に退避する機能(オートリトラクト機能)があります。

この方式を CSS 方式と言い、現在のハードディスクの殆どで使用されています。CSS 方式によってヘッドに付着したゴミが除去されるという効果もあります。仕様書の信頼性に CSS の値が記載されている場合もあります。大きければ大きいほど信頼性が高いと言えます。

2.2 LZ (Landing Zone)

CSS 方式で必要としている退避領域の設定値です。CSS ゾーンとも呼ばれてます。

BIOS の設定で未だに残っているのですが、この値を必要としている harddisk はかなり昔の harddisk です。昔のハードディスクは電源を切る前にコマンドでヘッドを退避領域に移動させてから電源を切らなければならない事があったからです。少なくとも私が始めて買った harddisk(200MB で 10 万円位) では必要でした。

2.3 Load/Unload 方式

CSS 方式に代わって採用されている方式。一般的にディスク上に待機領域を設けないことにより、耐震性が良いとされています。

2.4 CS (Cable Select)

Master/Slave を設定する第二の方法。一般的には使用されていない。

一般的にハードディスクのジャンパー設定には Master、Slave ともう1つ CS というのがあります。接続されている2つのハードディスクを共に CS に設定すると、自動的に Master/Slave を設定してくれる。ここまでは聞こえがいいのですが、この機能を使用するためには IDE ケーブルに一部細工をしなければなりません。仕様でも決まっているのですが、コスト面からこの CS に対応したケーブルは見たことがありません。よって CS は幻の設定となっています。

実は CS に対応したケーブルを見たことがあります。Intel 製のマザーボードに付属されていた 80芯IDE Cable をよく見たら、傷が付いていました。しかも FAQ に「この傷と思われるのは IDE の仕様に則っていて問題ない」とまで。これが普通なんですけどね。しかし、最近のメーカー系の PC のハードディスクの設定に CS に設定されていることが度々あります。でも、CS の仕様に則ったケーブルではないんですよね、、、どういうこと?


ということで

今回はハードディスクメーカー特集。

国内メーカーは 2.5 インチディスクの方が盛んみたい。Note との絡みもあるのかな。

これはどうかな。

古い harddisk ならこういう所も。


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