これから投資信託で資産運用を始める方へ

このページを見ている方の多くは「投資信託とはなんぞや?」という疑問や期待や不安から情報を収集しているのだと思います。かつての私もそうでしたから。

多分、知りたいことは「投資信託で資産運用すれば定期預金より儲かるのか?」ということだと思います。ぶっちゃけ、儲かったり儲からなかったり、です。インフレで資産の減少を気にしているのであるならば、心配しすぎかもしれません。定期預金の金利よりインフレの上昇率が上回ることは稀です*1

年10〜20%の利益を望むのならば、投資信託はあなり向いていません。
投資信託の仕組みとして高利益を獲得する仕組みにはなっていません。

年1〜2%程度の利益を望むのなら、投資信託よりも安全に運用できる資産があります。
個人向け国債ならほぼ元本保証されていますしネット銀行のキャンペーンを利用すれば、上記程度の金利での運用は可能です。

では、どういう方が投資信託での資産運用が向いているのか。下記の条件を全て満たすなら投資信託での資産運用を検討してみる価値があるかもしれません。

  • 年3〜6%程度の運用益を目標とする
    この範囲での運用が投資信託の得意とする資産運用のようです。大きく儲けることは無いにしても復旧出来ないほどの損もそうそう発生しません。
  • 5〜10年程度の期間で使い道の無い資金がある
    投資信託は、運用している資産を徐々に育てる運用方法が向いているようです。1年程度の短期で運用するのなら投資信託より、個別株の方が向いているかもしれません。機を見て資金を資産に変え、機を見て資産を資金に変えられる流動性の高さは株が得意とする分野です。投資信託でそれをやろうとすると、売買費用がかさんで儲けに繋がりにくいはずです*2
  • 資金が減ることを覚悟できる
    イメージとしては資金が減ったり増えたり上下を繰り返す内に徐々に上向いていく運用となります。もちろん資金が増えていくことが保証されているわけではありませんので、最初から最後まで資金が減ったままということも有り得ない訳ではありません。 なので例え資金が減っても生活に支障を及ぼさない程度のレベルでの運用が望ましいです。

どうです?実にビミョーな金融商品であることが理解していただけたでしょうか。
年5%程度しか増えないかもしれないのに、元本が保証されないなんて。
なんだか割に合わないですよね。

だけど私たちの預けている資産は、実は投資信託っぽい運用で日頃から運用されているんです。

例えば公的年金。公的年金の運用資金って、理由なく増えているわけじゃないんです。

皆から集めた資金を株や債券で運用し、その運用益から年金として支払われているんです。
公的年金の資産運用って、損しないような秘術(?)を用いて運用されていると思うでしょ?
実は毎年、資産運用の方法は一般に公開されているんです。
だからそれを真似れば公的年金並みの資産運用位出来るんじゃね?と思えたアナタは素敵*3

それに年5%って意外とあなどれないんですよ?
仮に年5%で15年間運用出来たとすると、資金は倍になっています。
世に言う複利効果って奴です。

少しは魅力的に見えてきたでしょうか。もし公的年金と同じような運用を目的とするのなら、以下のページが近道になるかもしれません。多分、投資信託による資産運用の近似解になるはずです。

もう少し、投資信託について知りたいと思うのなら次のページに進んでください。これからアナタが学んでいく過程で必要となる最低限の知識を記載したつもりです。

あわよくば投資信託がアナタの生活をより良くするためのツールであらんことを。

(08.04.07:記載)


*1 ただしサブプライム問題で起こったように、中央銀行が経済を優先させて物価以下の金利まで押し下げる場合もままあります
*2 ETFという例外がありますがね
*3 公的年金の場合、損をしても国が結構、補填してくれる所は違うけどね :-P

Last-modified: 2010.05.04 (火) 19:45:00 (5334d)