REIT (Real Estate Investment Trust、リート) †
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REIT は、不動産投資を証券化した投資信託です。
特徴としては以下の通り。
- 運用益は不動産からのインカムゲインが中心
REIT は、不動産への投資や賃貸収入等が主な収入源になります。株と比べると安定した分配金(インカムゲイン)が期待できるのが特徴になります。'07/06 現在、海外REITで年 5〜6% 程度、J-REIT(国内のREIT)で年 2〜3% 程度のインカムゲインが期待できるようです。
- オルタネティブ投資の一角
株や債券とは異なる資産に投資していることより、価格変動がこれらの資産と連動しない事が期待されています。つまり株や債券の価格が下がったからと言って REIT も連動して下がらないことを期待しています。
安定した資産運用を目的としたポートフォリオの一角として、REIT が組みいられる事が多くなっています。
- インフレに強い(と言われている)
不動産収入である賃貸収入は、物価にあわせて上下するのでインフレに強く傾いた場合でも賃貸料もそれに合わせて値上げされるのでインフレに強いとされています。
- ミドルリスク・ミドルリターン(?)
家賃収入などの一定したインカムゲインが期待できるので株よりリスクは低めでリターンも低め。一定したインカムゲインが約束されている債券と比べると、REIT のインカムゲインは一定ではないので債券よりリスクは高めでリターンも高め。
よって REIT は株と債券の中間当たりのリスクとリターンであるのでミドルリスク・ミドルリターンと言われています。
- 証券取引所を通じた売買
REIT は、株と同じく証券取引所で売買されています。日本の証券取引所で売買される REIT の取引価格は大体20〜200万円程度。
多くの資金を必要とします。
- ファンド・オブ・ファンズ (FoF)という選択肢
REIT 自身にも銘柄があって、投資する物件(住宅、オフィス等)も異なります。リスクを分散させるためにも複数のREITを持っている事が理想的ですが、取引価格が高額なため、難しいでしょう。
銀行や証券会社で扱っている投資信託には、複数のREITを分散させて投資して 1 万円単位で購入できるものがあります。運用資金が足りない場合や購入時期を分散させた投資を行いたい場合に活用できるでしょう。
REIT 自身、投資信託と言う扱いで、それを纏めて分散投資を行う投資信託なので、投資信託が投資信託に投資をする形になります。このような運用形態の投資信託のことをファンド・オブ・ファンズ(Fund of Funds、FoF)と言います。
本来なら株や債券に連動しない性格のはずなのですが、証券取引所を通じて取引されるからなのか、株に連動することが多いように感じます。
また同じくインカムゲインが期待される運用である債券にも影響を受ける事が多いようです。債券の運用利回りが上がると、REIT から債券へ資金が流出し、REIT の価格が下がる事が多いようです。
教科書通りには、ナカナカ行きません =)。
関連情報 †
- www.tse.or.jp/rules/reit/index.html
本拠地。東京証券取引所の REIT 解説ページです。
用語 †
REIT指数 (チャート) †
特集記事 †
- www.yomiuri.co.jp/atmoney/s_guide/sg050914.htm
YOL の記事「<第82回>REITって何?」。
- www.yomiuri.co.jp/atmoney/f_lesson/at_fl_05101401.htm
YOL の記事「<第12回>注目の投資信託 REIT」。
REIT の信託報酬 †
追加型投資信託で運用されている J-REIT の場合、証券化された会社型投資信託を複数組み込むことになります。よって一般的に REIT/J-REIT を扱う投資信託は、複数のファンドを纏めて運用する「ファンド・オブ・ファンズ」という運用形態になります。
例えば「DKA J-REITインデックスファンド」のような追加型投資信託では「日本ビルファンド投資法人(1口辺り100万円程度)」や「ジャパンリアルエステイト投資法人(1口辺り100万円程度)」等の会社型投資信託を複数取り込んでいます。
「DKA J-REITインデックスファンド」自体には「0.68775%」の信託報酬が掛かります。それでは REIT 自身にはどの程度の信託報酬が支払われているか、というのが今回の調査目的。
DKA J-REITインデックスファンドの運用報告書にあった日本ビルファンド投資法人の資産運用報酬についての公開情報です。「開示されている直近決算期における投資口1口当りの資産運用報酬等」(半年分)は以下の通り。
項目 | 円 |
(A) 資産運用報酬 | 1,712- |
(B) 資産保管委託報酬 | 50- |
(C) 一般事務委託報酬 | 138- |
(D) 役員報酬 | 28- |
(E) 会計監査人報酬 | 28- |
(F) その他 | 196- |
投資口1口当りの価格*1は「1,060,000円」。
(A)〜(F)の半年分の報酬の合計は「2,152円」。ということで1年分の報酬は「4304円」と仮定。
結論:日本ビルファンド投資法人の信託報酬は年0.41%程度に相当する、はず。
全ての REIT は日本ビルファンド投資法人程度の信託報酬を受け取っていると仮定すると「DKA J-REITインデックスファンド」のトータルでの信託報酬は 1.1%(=0.68775+0.41) 程度と推定出来ます。
#実際、他の REIT を計算すると全然信託報酬が違ったりするのですが
(06.08.15:記載)