日本株に対してTOPIX + αを目指す運用を行うアクティブ型投資信託リスト

私が目に付いた投資信託をリストアップしています。各銘柄をお勧めしているわけではない所に注意してください。

この分野のアクティブ型投資信託の特徴は、TOPIX とほぼ同じ銘柄で固めていることより過去の運用実績が TOPIX を大きく外れていないこと、他のアクティブ型投資信託より運用に掛かるコストが低廉であることが挙げられます。

TOPIX 連動型インデックスファンドの代わりとして活用してみては如何でしょうか。

日本株バリューインベストメントパック 『愛称:バリュー探検隊』*1 (日興アセットマネジメント)

日本株バリューインベストメントパックは、マネックス証券のみで販売されている投資信託です(注:現在、投信スーパーセンターでも販売されています)。

上位の組み込み銘柄を見ると TOPIX と変わらない重み付けであることが分かります。TOPIX の重み付けを重要視しつつ PER、PBR の高い割安株を中心に設定しています。運用上、TOPIX に対して影響を受けやすい投資信託になりますが、今の所 TOPIX を上回る運用実績が得られているようです。

他のアクティブ型投資信託と比べて、手数料が掛からず信託報酬が低廉であるのですが、信託期間が設定されていることには注意が必要かもしれません。

投資信託日本株バリューインベストメントパック 『愛称:バリュー探検隊』 (日興AM)
運用TOPIX + α を目指す日本株のアクティブ型投資信託(割安株)
ベンチマークTOPIX
信託期間11.04.19
決算日4/19 (配当金有り)
手数料なし(ノーロード)
信託報酬1.0584% (0.5/0.4/0.1+0.0084)
信託財産留保額0.3%
評価モーニングスター:02315014DIR:02315014TOPIXとの比較:02315014
見所信託報酬が少なく、TOPIX を上回る運用が実行出来ている。

組み込み比率 (06.05.31現在)

06.05.31 現在のマンスリーレポートを参考にしました。銘柄数は、127銘柄 (06.05.31 現在) で多くも無く少なくも無い印象です。

売買回転率が見たかったのですが運用報告書*2が見つからず調べることが出来ませんでした。TOPIX を大きく逸脱する動きは余り無いようですので売買はおとなしめと考えて良いのではないでしょうか。

順位銘柄業種比率
1トヨタ自動車輸送用機器4.12%
2三菱UFJフィナンシャル・グループ銀行3.86%
3みずほフィナンシャルグループ銀行3.73%
4三井住友フィナンシャルグループ銀行2.99%
5キヤノン電気機器1.84%
6三菱マテリアル非鉄金属1.76%
7ホンダ輸送用機器1.73%
8マツダ輸送用機器1.67%
9レンゴーパルプ・紙1.64%
10住友化学化学1.62%

組み入れ業種比率 (06.05.31現在)

ほぼ TOPIX と同じ比率のようです。

順位業種比率
1電気機器13.7%
2銀行13.5%
3輸送用機器13.5%
4化学7.4%
5卸売5.9%

GS日本株式インデックス・プラス (ゴールドマン・サックス)

ゆうちょで取り扱っている投資信託です。

上位の組み込み銘柄を見るとトヨタ自動車が上位に無かったり、大和證券が上位に組み込まれていたり若干 TOPIX の重み付けを外れた運用が見られますが、大半は TOPIX に影響されている銘柄が揃っているように見えます。

投資信託自身はまだ1年経っていないのですが、マザーファンド(GS日本株 計量運用ポートフォリオ マザーファンド)がかなり長い間運用されているので運用に対しては大きな問題は無いでしょう。

分配金を出してしまっている関係上、TOPIX との比較はあまり役立っていないようです。GS の報告書では TOPIX を上回っているようでした。分配金を出さなくて、もう少し販売手数料を減らしてくれて、ネットでも取引出来るようにしてくれれば悪くない投資信託ではないかと。惜しいな。

投資信託GS日本株式インデックス・プラス (ゴールドマン・サックス)
運用TOPIX + α を目指す日本株のアクティブ型投資信託 (成長株+割安株)
ベンチマークTOPIX
信託期間無制限
決算日3/20、9/20 (配当金有り)
手数料2.625%
信託報酬1.1004% (0.4725/0.5250/0.0525+0.05)
信託財産留保額なし
評価モーニングスター:3531105ADIR:3531105ATOPIXとの比較:3531105A
見所信託報酬が少なく、TOPIX を上回る運用が実行出来ている。手数料が高いのが難点。

運用報告書

立上げ直後にも関わらず株式売買にかかわる費用が殆ど無いのは、5年以上前から運用しているマザーファンドのベビーファンドだからでしょう。

運用報告書分配金売買高比率費用明細
第1期(06.03.20)¥800-1.271.05%(信託報酬)+0.04%(その他費用)

組み込み比率 (06.04.28現在)

銘柄数が 479 銘柄(06.04.28現在)とかなり多く取り込んでいるので、TOPIX を大きく外れた運用は考えにくいのではないでしょうか。+αを狙いにくい局面が多いのではないかと感じます。逆言えばインデックス型ファンドと同じ程度の安定度は期待できるとも言えそう。

運用報告書(06.03.20現在)を見ると売買高比率が 1.27 と結構回転率が高いように感じます。

順位銘柄業種比率
1三井住友フィナンシャルグループ銀行業3.7%
2本田技研工業輸送用機器3.4%
3日本電信電話情報・通信業3.0%
4松下電器産業電気機器2.7%
5新日本製鐵鉄鋼2.5%
6大和証券グループ本社証券、商品先物取引業2.5%
7キヤノン電気機器2.5%
8三菱UFJフィナンシャル・グループ銀行業2.4%
9ソニー電気機器2.4%
10住友電気工業非鉄金属2.2%

組み入れ業種比率 (06.04.28現在)

順位業種比率
1電気機器15.0%
2銀行業12.1%
3輸送用機器10.4%
4情報・通信業6.3%
5機械5.3%
6卸売業4.5%
7化学4.4%
8鉄鋼4.1%
9保険業3.9%
10証券、商品先物取引業3.8%

ダイワ・バリュー株・オープン 『愛称:底力』 (大和投資信託)

確定拠出年金にも採用されている有名所の投資信託です。マネックス証券で販売を始めたり仲間ウチで確定拠出年金で運用自慢されたので取り上げてみました。

特徴としては以下の通り。

んー、DC底力は分配金を出さないだけマシだけど、手数料と信託報酬の高さを考えると長期運用向けかどうかについては考えさせられるな。特に下げ相場での運用の悪さが気になる。下げ相場で TOPIX 負けが続くようでは今後の成績にも響きそう。

投資信託ダイワ・バリュー株・オープン 『愛称:底力』 (大和投資信託)
運用割安株に対して投資する日本株のアクティブ型投資信託
ベンチマークTOPIX
信託期間無期限
決算日3/9, 9/9 (配当金かなり有り)
手数料上限 3.15% *3
信託報酬1.596%+0.063% (販売会社の最大取り分は 0.861%!)
信託財産留保額なし
評価モーニングスター:04311002DIR:04311002TOPIXとの比較:04311002
見所確定拠出年金でも運用されている有名投資信託。償還に怯えることは無さそう。

組み込み比率 (06.06.03現在)

TOPIX と何ら変わらない銘柄が揃ってますね =)。

06.03.09 の運用報告書を見ると海運(日本郵船)と鉄鋼(新日本製鐵)の手放しが早すぎた感はあるね。どの道、下げることにはなるんだけど。売買高比率は「0.39」。意外に回転率は低いようです。ともなると TOPIX を上回る実績を出すのも苦しい気もするね。回転率の低さは株売買コストの縮小になるので、有利に働いている場合が多いんじゃないかな。この回転率でこのパフォーマンスなら結構悪くはないのかも。

順位銘柄業種比率
1トヨタ自動車輸送用機器3.71%
2みずほファイナンシャルグループ銀行業3.47%
3三菱UFJファイナンシャルグループ銀行業2.80%
4野村ホールディングス証券、商品先物取引業1.93%
5住友信託銀行銀行1.91%
6住友商事卸売業1.76%
7オリックスその他金融業1.67%
8三菱電機電気機器1.54%
9日本電信電話情報・通信業1.53%
10本田技研工業輸送用機器1.50%

組み入れ業種比率 (06.06.03現在)

銀行業が少なめですが、TOPIX の方が銀行業に重みを置き過ぎている感もあるのでこの程度がインデックスとしては良いのかも。インデックスじゃないけど。

順位業種比率
1電気機器12.96%
2輸送用機器10.02%
3銀行業9.47%
4機械6.06%
5卸売業5.85%

*1 旧名称:日興ビーンズ日本株ファンド 『愛称:ビーンズバリューパック』
*2 追記:運用報告書についてマネに問い合わせてみたのですが決算日後の購入者に対しては運用報告書は発行していないと拒絶されてしまいました。決算日後、運用報告書が発行されるらしい。分配金を嫌って決算日後を狙って購入していたのが仇となった模様。うーむ残念。
*3 マネックス証券でボーナスシーズンを狙い撃ちした手数料無料キャンペーンがあるので利用してみるのも吉かと。