グローバル・ソブリン・オープン †
グローバル・ソブリン・オープン(ヲレ愛称は「グロソブ」)は、ソブリン債券を中心とした投資信託です。
グロソブの特徴は以下の通り。
- 総資産 5 兆円を越える大規模ファンド
「グロソブ(毎月決算型)」の総資産額は '06/05 現在で 5 兆円を越えており、国内最大級のファンドです。グロソブの下に位置する「ダイワ・グローバル債券ファンド」は '06/05 現在、ようやく 1 兆円*1を越えた程度です。
他の追従を許していません。
- 海外のソブリン債券を中心に投資
ソブリン債券は、政府や政府機関が発行する債券です。グロソブは格付けの高い国を中心に投資を行い、安定した収益を得ることを目指しています。
- よく出来た目論見書
流石 5 兆円ファンド、と思わせるほど分かりやすく出来ていると思います。読み物としてもかなり面白いので興味が無くても取り敢えず銀行の窓口で「グロソブの目論見書(もくろみしょ)ください」と言って目論見書を貰ってきましょう。
国際投信投資顧問の商品のご案内に PDF として目論見書が置いてありますのでこれを利用しても良いでしょう。他にも商品紹介ビデオやQ&Aも用意されています。合わせてどうぞ。
皆に愛されているグロソブですが以下の欠点が指摘されています。
- 手数料、高くねぇ?
銀行で扱うグロソブの手数料は大体 1.575% が基本のようです。手数料は販売会社が決めることになっているようなので、よくよく探すと手数料が無料(ノーロード)で販売している所もあります。例えばカブドットコム証券ではノーロードで販売していますし、他の銀行等でもキャンペーンとしてノーロードで販売していることもあります。
2.1% をトントンにするには大体半年から1年位掛かることが多いようです。手数料で投資信託の運用率が上がるわけではないので、極力手数料が少ない所を選択することをお勧めします。投資信託の積み立てを希望しているのならばなおさらです。
- 債券に対しての投資にしては信託報酬、高くねぇ?
信託報酬は年 1.3167 %。これはどの販売会社から購入しても同じ率です。この信託報酬が高いか安いかの判断は付きかねますが、外債インデックスファンドと比較すると 0.5-0.7% 程度が相場になるようです。グロソブはインデックスファンドではないのでインデックスと比較するのもアレですが、投資効率に大きく差が開いている訳ではないようです。
普通預金で 0.8% の差があったら気になりませんか?
ちなみに信託財産留保額も 0.5% と他と比べると高め。
- 毎月分配って投資効率悪くねぇ?
グロソブの特徴とされている毎月支払われる 40円*2の分配金ですが、分配金の配当は投資効率が良くないとされています。まず分配金は、グロソブが投資家から集めた総資産から毎月の分配金分を「削って」配当していることに気をつけるべきです。例えば配当日まで資産が増えなかった場合、基本価格を 40 円下げてまで分配金の配当に割り当てます。元本を削って配当していることもザラです*3。
40 円、儲かったから配当しているわけではないのです。
配当金から税が差し引かれ、手元に帰ってきます。総資産が増えていなければ単にグロソブに預けた資産から 40 円減っただけの自動お小遣いシステムとなります。毎月差し引かれる税は長期資産運用からすると大きなマイナス面です。利益に対する税金は最後の最後まで払わない方がいい。
- 為替リスク、高すぎねぇ?
グロソブは面白いぐらい為替に弱い。為替が円高に傾くと一日で基準価額が -100 円マイナスになることもありました。2.5ヵ月分の配当金に相当しそうですね =)。何故か円安になっても爆上げすることはなく、緩々と上がってはまた急な円高で資産を削るということを繰り返しているような。
主要通貨の為替*4が 1 円円高になると「48.3円マイナス」になる見通しだと国際投信が公表しています。
、、、総資産が巨大なファンドの特徴として販売会社(銀行や証券会社)に支払われる信託報酬の割り当てが高いことが挙げられています。グロソブの場合、最大*5で年に 0.99750% 支払われると目論見書に記載されています。
顧客の財産を守りたいという目的だけで、販売員がグロソブを勧められているわけではないことを多少加味して話を聞いた方が良いかもしれません。少なくともグロソブしか選択肢の無い販売員は、赤いジャンパーを着て ADSL ルーターを押し付けている店員と変わりないのではないでしょうか。
#ちなみに私はグロソブ、持ってます =)。小額ですがなんか楽しいじゃないですか。
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