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*データ転送方式 [#e808ec76]


|>|CENTER:データ転送方式|最大転送レート(MB/sec.)|
|CENTER:PIO転送|mode 0|RIGHT:3.33MB|
|~|mode 1|RIGHT:5.22MB|
|~|mode 2|RIGHT:8.33MB|
|~|mode 3|RIGHT:11.1MB|
|~|mode 4|RIGHT:16.6MB|
|CENTER:Single word DMA転送|mode 0|RIGHT:2.08MB|
|~|mode 1|RIGHT:4.16MB|
|~|mode 2|RIGHT:8.33MB|
|CENTER:Multi word DMA転送|mode 0|RIGHT:4.16MB|
|~|mode 1|RIGHT:13.3MB|
|~|mode 2|RIGHT:16.6MB|
|CENTER:Ultra DMA 転送((Ultra ATA 転送とも言われる))|mode 0|RIGHT:16.6MB|
|~|mode 1|RIGHT:25.0MB|
|~|mode 2|RIGHT:33.3MB|
|~|mode 3|RIGHT:44.4MB|
|~|mode 4|RIGHT:66.6MB|
|~|mode 5|RIGHT:100MB|
|~|mode 6|RIGHT:133MB|

**PIO((Programmed Input/Output)) 転送 [#ndc64669]
初期の ATA の一般的な転送方式です。

この方式は CPU が直接 port を管理しなくてはならなくなり、当然パフォーマンスもすぐに頭打ちしてきました。ちなみに mode 3, mode 4 では IRQ を使用して速度を上げていますが、当時は他社同士の相性問題を多発したこともありました。


**DMA 転送 [#g8fe23e0]
ほぼ同時期に Multi word DMA 転送方式もあったので、データ転送効率の面で劣る Single word DMA 転送方式は殆ど使用される機会はありませんでした。実際 ATA-3 の仕様書からも抹殺されています。それでもハードディスクメーカーはサポートを続けているようです。CPU が直接制御する機会が激減したためパフォーマンス的に良いとされています。相変わらず相性問題は残っていましたが。


**Ultra DMA 転送 [#ae082432]
一般的に mode 2 を Ultra ATA/33(Ultra DMA/33 とも言う)、mode 4 を Ultra ATA/66、mode 5 を Ultra ATA/100 と呼ばれています。

データ転送速度の向上の他に CRC 付属によるデータ転送の信頼性も向上しています。ただしこれらの転送を有効にするにはハードディスクのサポートはもちろん、PC 側のインターフェースも Ultra DMA 転送をサポートしていなければなりません。アキバのおにーさんの言うには「他社ハードディスクとの相性は悪いんで、Master/Slave 設定は同じメーカーのを使用してくださいね」とのこと。

mode 3(Ultra DMA/66) からは、今までの 40 芯のケーブルではなく専用の 80芯のケーブルを使用しなければなりません。別に信号線が増えたわけではなく、信号線の間に Ground を入れることでノイズ特性を改善した処置とのこと。40or80芯のケーブルかどうかについて判断し、40 芯であるならば、例え HDD が Ultra DMA/66 としても Ultra DMA/33 として動作します。


**採用されない Ultra DMA/133 [#mb3a1cf5]
Ultra DMA/133 (Fast Drive) は、Maxtor(旧Quantium) が提唱した転送法式ですが、Maxtor 社以外はサポートしている HDD は少ないです。

これは以下の原因があるのではないかと考えています。
-''Intel のサポートが得られなかった''~
Ultra DMA/133 が公開された当時、Intel 社は、[[ATA>HDD/term/ATA]]ではなく[[SATA>HDD/term/SATA]]へ移行しようとしている時期で、Chipset としては Ultra DMA/100 までのサポートしかしないと公言していました。結果、HDD が Ultra DMA/133 をサポートしたとしても使用することが出来ず、しかも Ultra DMA/133 と認識してしまったがために BIOS や Driver 等のバグに見舞われることがありました。
-''大きなパフォーマンスアップには繋がらなかった''~
Ultra DMA/66 → Ultra DMA/100 では大きなパフォーマンスアップに繋がりましたが、Ultra DMA/100 → Ultra DMA/133 では若干パフォーマンスは上がった程度に留まっています。

上記より、市場では Ultra DMA/133 はマイナー仕様として扱われ、SATA も立ち上がってしまった現状、活躍の場は残されていないかもしれません。



**用語 [#gb69367d]
-[[ Insider's Computer Dictionary[Ultra DMA]:http://www.atmarkit.co.jp/icd/root/94/89263794.html]] (@IT)
-[[Ultra ATA/133:http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/20010809/key177.htm#ATA133]] (鈴木直美の「PC Watch先週のキーワード」)
-[[4.Fast Drive(Ultra ATA/133)の存在理由:http://www.atmarkit.co.jp/fpc/kaisetsu/disk_new_if/ultra_ata_133.html]] (@IT)




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**[[フィードバック]] [#yb68e63f]
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