[news] 分散コンピューティング関連
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分散コンピューティング (Grid Computing) は、複数のコンピューターを利用することで高度な計算処理を可能にしたものです。
身近な例では [SETI@home] や [distributed.net] があります。これらは何れも複数のユーザーに高度な計算処理を分割して仕事を振り分けます。簡単に記載すると以下の通り。
- ユーザーは、まずネットワークより処理元のサーバーへ接続し仕事を貰います
- ユーザーは、貰った仕事を自らの PC の余った CPU Power を使って処理します
一般的に Game でもしない限り、始終 CPU Power を 100% 使い切ることはありません。テキストを打ち込んでいる程度ならば精々
CPU Power は 3-4% 程度位しか消費していません。
- ユーザーは、受け取った仕事を処理し終えるとその結果をネットワークを通じ、処理元のサーバーへ送信します
- 1. に戻ります
ユーザーの CPU を使用することで、処理元は大規模なシステムを構築することなく安価で結果を出すことが出来ます。
これらの分散コンピューティングを活用したプロジェクトで共通しているのは、参加してもらうユーザーのハートを掴む必要があることです。ユーザーもタダで
CPU を貸すことを進んでは行いません。CPU Power を使えば使うほど PC の消費電力も馬鹿にならないからです。SETI@home
の例を挙げると以下の通り。
- 目的の明確化
何のためユーザーの力を借りたいのか明確にする必要があります。目的に賛同して貰えなければ多くのユーザーを集めることは出来ないでしょう。
SETI@home の場合、地球外文明探査からのメッセージ解析が目的です。
- きめ細かいサービス
出来るだけ長く処理に参加してもらうためのサービスが不可欠になります。サービスが行き届いていないといずれ、ユーザーは飽きてしまいます。
SETI@home の場合、自分が処理したデータの状況を確認したり、他のユーザーとの比較してみたり、チーム同士で競ってみたりすることが出来ます。
- 厳格なセキュリティ・ポリシー
ネットワークに接続し情報のやり取りを行う必要があるため、セキュリティを厳しくしなければユーザーは使用したがりません。
SETI@home の場合、以前、セキュリティ面から Source の開示が必要だ、という話題がありましたが、Source
を開示することで「ズル」をするユーザーの対応が難しくなるという話を読んだ記憶があります。セキュリティとユーザーとの信頼関係をどのように結ぶか、難しいところであると思っています。
お勧め
用語、特集
SETI@home
SETI は Search of Extraterrestrial Intelligence(地球外文明探査) の略。宇宙から降ってくるデータを解析することで宇宙人からのメッセージを見つけ出そう、というもの。このプロジェクトの面白い所はプロジェクト参加者のコンピューターを使ってその解析を行おうとしている所。ドラゴンボールで言う、元気玉のような感じかな?一種の分散コンピューティングの結晶、かもしれません。ということでこのプロジェクトに参加してきます
(^^)。
只今 SETI@home 参加中! <SETI@home に参加する> をどうぞ。
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