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[S.M.A.R.T. is SMART! 薀蓄編] の続き、のようなものです。
S.M.A.R.T.(以後 SMART) の対応は harddisk 各社、ATA という同じ規格にありながら細かいところまで見ていくと微妙に異なっています。実はこの異なった部分、いわゆる Vendor specification の部分について調査してみたいと思います。
なにはともあれ仕様書もなしに hardware 関連の software(?) は作成できませんので各社 web page から取得してきましょう。昔は「こっそり」 ftp 経由で仕様書を取得していたのですが、最近は便利になりましたね。
hardware の機種については [AKIBA PC Hotline!] の 00/08 現在の売れ筋、若しくは私が持っている harddisk を選択しています。
SMART の仕様書がない [Western Digital Corporation] と [Quantum] は論外として他の会社の仕様書と照らし合わせてみましょう。
SMART の Feature command の比較です。
Seagate 製の harddisk は比較的新しい規格のようです。仕様書にも Draft ATA-5 Standard と記載されています。Read Log Sector、Write Log Sector に対応しているところなどは流石。
Maxtor 製の harddisk は同社製の harddisk の仕様書が少ないので比較しにくいのですが、平均的な command サポートでしょう。ATA-3〜4 辺りの影響を受けているようです。ちなみにこの harddisk、Read Attribute Value の返却値が異様に多いです。しかし Attribute ID の意味が記載されていないので、この値をどうやって使ったらよいのかは分かりません。残念。これは Seagate の仕様書も同様です。
IBM 製の harddisk は同社らしく平均的な作りをしています。特長として仕様書に唯一、Attribute ID の意味が記載されています。素晴らしい。キーを見ただけで涎物っす。以下は仕様書からの引用。
ID Attribute Name
0 Indicates that this entry in the data structure is not used
1 Raw Read Error Rate
2 Throughput Performance (*)
3 Spin Up Time
4 Start/Stop Count
5 Reallocated Sector Count
7 Seek Error Rate
8 Seek Time Performance (*)
9 Power-On Hours Count
10 Spin Retry Count
12 Device Power Cycle Count
199 Ultra DMA CRC Error Count
ここまで分かっちゃうとかえって知りたくないぞ (^^;。
やっぱり IBM 製の harddisk はいいやね。以上(ぉぃ)。
基本的には「S.M.A.R.T. Enable Operations」、「S.M.A.R.T. Disable Operations」、「S.M.A.R.T. Return Status」 と初期化時に 「S.M.A.R.T. Enable/Disable Attribute Autosave」 を使用するくらいしか実用にならないと思います。他は Vendor specific な部分が殆どですので、データは返却されてくるけど一体どういう意味なの?ということになりかねません。
[SIGuardian(PalickSoft)] には Read Attribute Value の表示があるのですが、あれは数値の意味が正しいかどうか疑問ですが、参考にはなるかも。気が向いたら hack しようかな。
関係者であれば製本された 100 ページ位の仕様書があるはずです。こっそりとで良いので harddisk の仕様書をお持ちでしたら是非ください。4649!