秋月フロッピーディスク (^^;


CONTENTS

0. はじめに
1. 1.25MB フォーマットディスクの問題って何?
2. じゃあどうしたら読み書きできるようになるのよ
3. どうしても AT で読み書きしたいんだよ!
4. 1.25MB フォーマットを AT で読み書きしよう
4.1 3mode 対応の FDD
4.2 自動化への苦悩
4.3 BIOS 君の苦悩
5. 各 OS 攻略
5.1 DOS
5.2 Windows 9x
5.3 Windows NT
6. まとめ
7. Resource

0. はじめに

まずは奇怪なタイトルから説明しますね。

私、よく [秋月電子通商] でお買い物するんですよ。ここってば今でこそ少なくなった電子部品、電子工作キットとかを扱っていて、見ていて飽きないんですよ。最近の流行(マイブーム?)では、やはり「H8」。何かもうスペックを見ただけでワクワクしてきませんか?しない?まあいいや。話が逸れましたね。

もちろんキットには、コンパイラー等が入っていたりするのですが、この付属 FDD てのが俗に言う「1.25MB フォーマット」なんですよ。こんなん何も知らない人が受け取ったら、不良品と間違ってしまうんでないかい?と思うのですが、秋月ではこのフォーマットを変えることは今のところないようです。

ということで、1.25MB フォーマットディスクの攻略方法について語ることになります。

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1. 1.25MB フォーマットディスクの問題って何?

事の起こりは NEC98(※1)。3.5 inch 2HD を標準でフォーマットすると以下の理由により、PC/AT 互換機(以下 AT)では読み書きすることができません。

幸い 5inch 2HD では、回転数が同じだったのでちょっとした工夫で無理矢理読み書きすることができました。しかし、3.5inch はそもそも回転数が異なるので、どうもがいても読み書きするのは困難です。この現状は Windows 9x 時代になっても変わっていません。

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2. じゃあどうしたら読み書きできるようになるのよ

現状把握はしていただけたでしょうか?それでは解決方法について説明します。5inch 2HD では DOS 以外では何もせずに読み書きできるはずです。問題は 3.5inch 2HD です。現在でも一向に解決することはないでしょう。それは問題がハード固有の仕様によるものだからです。

とまあ、さじを投げても話が進まないので次に行きます。

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3. どうしても AT で読み書きしたいんだよ!

はいはい。

解決方法はいろいろあるのですが、単に NEC98 ←→ AT 間のデータのやり取りのためだけなのなら、他に方法がないわけではないです。できるなら以下の方法を取ってください。

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4. 1.25MB フォーマットを AT で読み書きしよう

さあて、ここまでくればもう以下の条件をすべて満たしている人しかいないはず(^^;。

これでも何とかしたいって、もしかしてオタク君(笑)?ここから技術的なお話が始まります。

4.1 3mode 対応の FDD

ここで問題点を整理しますと、回転数さえ何とかなれば読み書きできそうだ、と気がついてください。以下のハードウェアが必要になります。

3mode に対応しているかどうかわからない時でも日本製であれば多分大丈夫。さて、3mode に対応しているだけでは、まだ読み書きはできないですよ。

問題点を分かりやすくするため、また脱線しますね。

今でこそ見かけなくなってしまったのですが Windows 95 発売後、面白い物が秋葉原で売れるようになりました。「スイッチ式 3mode FDD」がそれです。こいつはどんなことを行うかというと、5inch ベイにスイッチと FDD が付いていて、スイッチが ON だと「1.44MB対応」、OFF だと「1.25MB対応」になるという代物。どうなっとんじゃいと思い、バラしてみるとなんてことはない。FDD の 2 pin に ground とスイッチが汚いはんだ付けされていただけでした。つまりですね。

通常は「1.44MB(300rpm)」
2pin(DenSel) を ground に落とせば「1.25MB(360rpm)」

こんだけ。まじで。

これを「ソフトウェアで自動的」にやろうと考えるから話がゴチャゴチャになるんです。

4.2 自動化への苦悩

ここから各PCベンダー、マザーボードメーカーの苦悩が続きます。今まで私が見てきた方法は以下の通り。

そこら辺に転がっている Windows 用の 3mode driver のほとんどが、一番上の mio の内部レジスターを操作することで自動化を行っています。ちなみに mio とは「multi i/o」の略(らしい)でシリアル、パラレル、FDC等の統合型コントローラチップのことです。最近では sio(super i/o)、uio(ultra i/o) とか言っていますけどね。自称です、あれは。

4.3 BIOS 君の苦悩

義務教育では BIOS についてこう教えられているはずです。「BIOS はハードウェアの違いを吸収するための仕組みなんですよぉ」教科書通りのお答えですな。確かに何とかしようと試みてはいます。BIOS が Aword 系のマザーボードでは以下の設定があるはずです。

Floppy 3 Mode Support : Disabled

Windows 9x ではこの設定を「Enabled」に変更すると、多分 1.25MB フォーマットは読み書きできても 1.44MB フォーマットのフロッピーは読み書きできないはずです。そもそも、この設定は日本語 DOS 専用で、Windows 用には作成されていません。

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5. 各 OS 攻略

各 OS で 3mode 対応するための説明をします。ここに記述されていることがうまくいかなかったとしてもめげないでください。いろいろな原因によって動作しないことはよくあることです。対象は、一般的に使用されている台湾製のマザーボードで組まれた AT です。国産 AT は、サポートが良い(はず)なので、3mode は標準でサポートしていることが多いですので参考になるのかな?

5.1 DOS

DOS は「回転数」の他に「1Sector = 1024 Byte」問題があります。AT 界では長いこと「1Sector = 512 Byte」のみだったので「1Sector = 1024 Byte」が理解できません。何の為の「Disk Operation System」なのか、困った物です。

そこで日本語 DOS(PC DOS 6.x、MS-DOS 6.x)にはこの「1Sector = 1024 Byte」問題を解決するための Device Driver が用意されています。

インストール方法については各 DOS のマニュアルを参考にしてください。5inch 2HD はこれで読み込むことができるようになりました。次は 3.5inch 2HDですね。

更に 3.5inch 2HD を読み書きするには回転数の問題を解決しなければなりません。方法は以下の3通り。

手元に version 6.x 以上の DOS がない?世の中にはすごい人がいるようで、BIOS のパラメータをちょっといじって、連続で 2 Sector 読み、あたかも 「1 Sector = 1024 Byte」のふりをして読み書きする Device Driver を作成された方がいます。

ソース付きなので非常に参考になります。

(00.06.22 : 追加)
(こじ) さんが作成したもので NIFTY に今でもあるかもしれません。[Vector] には残念ながらありませんでした。

5.2 Windows 9x

「1Sector = 1024 Byte」問題はさすがに解決しています。5inch 2HD では問題
なく読み書きできます。
回転数の問題を解決するには以下の方法があります。

インストール方法については、がんばってみてください (^^;。リクエストがあれば作りますけど。後は自分が使用している mio の判定が問題ですね。

5.3 Windows NT

皆無です。一応、風の噂程度の解決方法でよければ。

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6. まとめ

この問題について秋月のマニュアルにはこう書いてありました。

PC-98 を持っている人に読める形にしてもらってください。

おっしゃる通り (^^;。

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7. Resource

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※1
他にも PC-98 とか NEC-98 とか PC98 とか言いようがあるのですが、PC98 に限ってはMS から変な推奨規格(企画?)があってゴチャゴチャになりやすいので、私は「NEC98」と記述しています。MPC なんか見る術がないですね。


00.06.22 : HTML 4.01 対応。
98.10.14 : 作成終了


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