債券 †
債券は、発行元が発行する借用証書です。
債券の種類 †
発行元により様々な債券があります。
- 国債
国が発行する債券です。債務不履行になる可能性が低く、債券の中では最も信用が高く扱われています。
- wikipedia:国債
- wikipedia:公社債
- wikipedia:米国債
- wikipedia:インフレ連動債
- 個人向け国債
個人向け国債は、個人を対象とした国債です。半年に1度、クーポンを受け取れます。特徴として、一般の債券と異なり途中で売却しても一部の場合を除けば、元本が保障されています。この点はかなり有利なのでは無いでしょうか。
- 割引債 (ゼロクーポン債)
運用中のクーポンを受け取らない債券です。クーポン分はそのまま運用に回されるので、運用中の複利効果が高いです。クーポンに対しての税金が必要ないのも利点の一つです。かつて割引債は国債や金融債で販売されていたのですが、今は外債でしか取引されていないようです。
- 地方債
地方自治体が発行する債券です。債務不履行になる可能性は低いと考えられています。しかし、夕張市のように財政が破綻状態となり財政再建団体に認定されるケースが出始めています。住民の幸せを最大限にするために発行された債券が、住民を苦しめることに。ご利用は計画的に。
- 社債
会社が発行する債券です。一般的な債券の運用の他に、様々な権利(デリバティブ)を付加した仕組債が豊富にあります。仕組みを理解しないで手を出すとリスクの割にリターンが少ない事が多々あるようです。気をつけましょう。
- 金融債
金融機関が発行する債券です。かつてのマネーロンダリングの温床で、銀行の悪名をほしいままにしたステキ金融商品。バブルが弾けた今では過去の遺産という扱い。昔の人は恵まれていましたね :-P。
債券の価額 †
債券は、株と同じく市場で取引されており常に価額が変動します。買いが先行すれば債券価額は上がりますし、売りが先行すれば債券価額は下がります。これも株と同じ。ただし、株と異なり満期まで持ち続ければ決められた価額が返却されるのが保障されているので、株ほど値動きが激しくありません。
- 利回り(最終利回り)と表面利率(利率、クーポンレート)の違い
表面利率は、発行元が決めるクーポンの割合で、償還まで固定です(変動金利制を除く)。利回りは、購入価格によって変動します。購入価格が安ければ利回りは高くなりますし、購入価格が高ければ利回りは低くなります。
短期金利と長期金利 †
短期金利は、1年未満の取引に使用される債券の金利です。各国の中央銀行(日本では日本銀行)が随時設定している政策金利(無担保コール翌日物)に連動します。政策金利は、金融機関の間で行われる資金の貸し借りに使用される金利です。金利を低く設定することで通貨の流通量を増やし、逆に金利を高くすることで通貨の流通量を減らす効果が期待されています。
長期金利は、1年以上の取引に使用される債券の金利です。長期金利は市場が決めます。現状の政策金利にも影響されますが、今後の政策金利の動向や今後の物価変動(インフレやデフレ)にも大きく影響されます。
基本的には短期金利よりも長期金利の方が高い金利が設定されます。短期金利の場合、政策金利や物価変動によるリスクが少ないことより、現状の政策金利に連動する場合が殆どです。長期金利の場合、将来に対するリスクが増えるため、その分、金利が上乗せされます(リスクプレミアム)。
公社債投資信託 †
短期金利の債券だけで運用される投資信託に「公社債投資信託」があります。証券会社で資金の受け皿として活用されている MRF も公社債投資信託の一つです。元本こそ保証はされていませんが、安全性はかなり高い投資信託という位置付けになっています。
グロソブ等の長期金利の債券を扱う投資信託の場合、株を扱っていないとしても法律上は「株式投資信託」という扱いになります。
関連情報 †
用語 †
- www.skkc.jp/bond/index.html
証券教育広報センター「債券投資の基礎」。
物価連動国債 †
デュレーション †
デュレーションは、債券の平均回収期間を指します。デュレーションの数値が大きい場合、利回りの変化に大きく影響します。ファンドマネージャーは、各国の金利政策を考慮したうえでデュレーションを設定する必要があります。
仮置き場 †