環境問題に取り組んでいる企業の株式に対して投資を行っている投資信託 †
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私が目に付いた投資信託をリストアップしています。各銘柄をお勧めしているわけではない所に注意してください。
特集「環境関連の金融商品」-2- エコ・ファンド (QUICK MoneyLife) で取り上げられている環境関連をテーマにしている投資信託を中心に調査してみました。
特徴としては以下の通り。
- 流行り
ナウでエグゼクティブなジャップは環境問題にベリーセンシティブです。国策として環境問題が取り上げられる事が多くなり、その都度見直されることになるので高い運用益が期待できるかもしれません。
環境バブルは始まったばかり。
- 高い信託報酬
環境に限らずですが、新規に設定される投資信託の特徴として高い信託報酬が挙げられます。長期間による運用では、テーマよりコストを重要視した方が良いかもしれません。
- 直接環境型と間接環境型
直接環境型とは、直接環境に携わる企業に対する投資で、日本だと機械や資源系の銘柄に集中するようです。間接環境型は、企業の取組みの中で環境を意識しているかどうかが基準になるようです。例えば、環境に優しい包装に変えただけでも環境対策として認められるようです。大企業ならそんなネタ、いくらでも出てきますよね。要は環境対策というより SRI 関連銘柄なんですよ。
環境問題テーマ型 †
環境をテーマにした銘柄を揃えている投資信託です。
テーマ型ゆえにかなりの偏りが見られます。テーマに沿わなくなった時の下落を気にする必要があるでしょう*1。
- 地球温暖化防止関連株ファンド (愛称:地球力) (新光投信)
日本株が 17.8% と組入れが少なく判断しにくい。上位銘柄の SUNPOWER(太陽電池)、三菱電機(多分太陽電池)、GSユアサ(燃料電池)、日揮(エネルギー全般)、東レ(水関連)、荏原製作所(水関連)ととてもエコ。偏りすぎです =)。
- レインボーファンド(地球環境ファンド) (野村AM)
レインボーファンドシリーズは基本的に日本株中心なのに何故か地球環境は外国株中心。上位銘柄にはダイセキ(9793, 産業廃棄物処理)、島津製作所(7701, RoHS関連かな?)、イビデン、トヨタ自動車(7203, ハイブリット車)が組み込まれている。組入れ銘柄の説明が無いのは如何なものか。
- グローバル・エコ・グロース (愛称:Mrs.グリーン) (大和住銀)
日本株の組入れが極端に少なく判断しにくい。上位銘柄にアサヒプリテックが組み入られている所を見るとエコしているかもしれない。ベンチマークに MSCI・ワールド・インデックスを採用している所を見ると、あまりエコに拘っていないのかもしれない。
- ワールド・ウォーター・ファンド Bコース (野村AM)
日本株の組み入れが無いので判断できず(日本株は5%程度)。運用実績は海外インデックス並みのようです。ヘッジ無しの B コースの他にヘッジ有の A コースが用意されています。
TOPIX劣化型 (SRI亜種) †
TOPIXに組み入られている上位銘柄を対象とした投資信託です。
環境に特化しているというより、TOPIXの上位銘柄による大型株型投資信託と思った方が良いでしょう。TOPIX からかけ離れた運用にはならない可能性が高いのですが、インデックス型投資信託と比べて信託報酬は高めに設定されているので運用益の面では不利になる事が多いでしょう。
- ダイワ・エコ・ファンド (大和投資信託)
上位銘柄には日本ガイシ(5333, 風力発電、水関連、触媒フィルター)、東芝(6502, 原子力発電)、東レ(3402, 水関連)等が組み込まれており、そこそこエコしているようです。銀行銘柄が少ないことは評価できますが、比率的にはかなり TOPIX を意識しています。でも他の TOPIX 劣化型よりはかなりマトモ、というか酷すぎ。
- エコ・ファンド (DIAM)
法人税をマトモに払っていないメガバンクが組み込まれている時点で SRI に近い TOPIX 亜種と判断しました。上位銘柄にアサヒプリテック(5855, 貴金属リサイクル)、日本ガイシが組み込まれているので若干エコを意識しているようです。
- UBS 日本株式エコ・ファンド (愛称:エコ博士) (UBS)
環境問題に特化していません。TOPIX 上位銘柄を取り上げてそれっぽい理由を並べて、理由を後付けしているように見えます。上位銘柄の日東電工(6988, 水関連)が唯一それっぽい。メガバンク入り。
バランス型 †
株以外に債券などを組入れているバランス型投資信託です。
安定運用を目指しているのは分かるのですが、如何せんバランス型にしては信託報酬が高いです。債券にエコは感じられませんので、どちらかというとエコは営業トークに近いのかもしれません。まあ、投資家の皆さんが納得した上での投資なんでしょうから、何も言うことはありませんが、私からしてみるとあまり魅力は感じられないな、と。
- エコ・バランス (愛称:海と空) (三井住友AM)
環境問題への取組みがなされている株と日本国債を 1:1 で運用。株の方は、滋賀銀行とか八十二銀行とか判断に困る銘柄が上位。TOPIX 劣化版とは言えないが環境に特化しているようにも見えない。謎だ。
- 自然環境保護ファンド(愛称:尾瀬紀行) (DIAM)
SRIと高金利ソブリン債を 1:1 で運用。信託報酬の一部を尾瀬保護財団へ寄付することで自然環境保護を謳っているらしい。高い信託報酬は尾瀬の自然環境のためなのでしょう。
私なら直接寄付することをお勧めしますが :-P。
検討リスト †