Windows Vista のロゴ認証プログラム

ロゴ認証プログラムは、Microsoft 社*1が定めた Windows の要件を満たしているかどうかを認定するプログラムです。ロゴ認証を通す事により、Microsoft が考える OS の仕様に適応したソフトウェア・ハードウェアであることを証明する事が出来ます。

特徴としては以下の通り。

  • 「ロゴ要件」と「テストプログラム」
    ロゴ認証を受けるには OS 毎に提示している「ロゴ要件」と「テストプログラム」を実行し問題が無いことを証明する必要があります。
  • Vista に適応したソフトウェア・ハードウェア要件
    ロゴ認証を通すには Microsoft が OS 毎に定めている適用すべきソフトウェア・ハードウェアの要件を満たす必要があります。ロゴ要件は、システム(プリインストールPC等)・デバイス(マウスやキーボード等の周辺機器)・ソフトウェア(Virus対策ソフトウェア等)に分かれており、OS 毎に基準が異なります。Microsoft が定める仕様の多くは、ハードウェア・ソフトウェアを開発するに当たって重要な事柄が殆どです。認証を必要としない開発者も仕様書には目を通すと参考になる事が多いはずです。
  • 2種類の認証ロゴ
    ロゴ認証に合格する事で、Microsoft 社が定めるロゴをパッケージに使用することが認められます。ロゴは2種類用意されており Vista への適合の程度でランク付けされています。ユーザーはこのロゴよりロゴ認証を通したハードウェア・ソフトウェアを購入することが出来ます*3。ロゴは製品の外箱に添付させることが多いようです。しかし、海外の大企業の製品には多く用いられていますが、国内企業でロゴを適用しているのは稀のようです*4
    • 「Certified for Windows Vista」ロゴ
      Windows Vista に適したランクの高いロゴです。このロゴを取得するには 64-bit 版 Vista での動作を保障し、Vista の新機能に対応している必要があります。
    • 「Works with Windows Vista」ロゴ
      Windows Vista との互換性を重視したロゴです。Windows XP で定義された仕様に沿って開発しており、Vista で問題が発生しないことが要件になります。今の所、「Works with Windows Vista」ロゴが張られた周辺機器やソフトウェアを見たことがありません。宣伝用途というよりもドライバ署名の取得という面での利用が多いように感じます。
  • ドライバ署名の取得
    ロゴ認証を合格したデバイスドライバに対しては、ドライバ署名が与えられます。ドライバ署名を付属する事で、デバイスドライバのインストール時に表示される警告ダイアログを表示させる事無くインストールする事が出来ます。更に 64-bit 版 Vista ではセキュリティ強化のため、ドライバ署名を付属していないデバイスドライバのインストールを禁止しています。Vista では、デジタル保護コンテンツ*5にアクセスするには、全てのデバイスドライバがドライバ署名を取得していなければなりません。
  • Microsoft 社が提供するサービスの利用
    ベンダーが望めばデバイスドライバを Windows Update 経由にて配布する事が出来ます。また Windows Marketplace に掲載する事もできます。

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*1 正確には WHQL(Windows Hardware Quality Labs)
*2 というより互換性を保つ事が難しいハードウェア?
*3 尤も、ユーザーはこの仕組みを知っている必要がありますが、大して品質には興味の無いユーザーが多いので無駄かも =)
*4 認証プログラムにはおカネも掛かりますし、そもそもニホンジンは第三者の認めた品質を軽視する傾向にあるのでコストの割には取得する意味を感じないのでしょう。品質丸投げとも :-P。
*5 Windows Vista Protected Media Path (PMP)

Last-modified: 2007.04.24 (火) 07:20:49 (6213d)