外貨 MMF (Money Market Fund) †
'10/05現在、既に更新を止めています。今となっては古い情報になっています。現在も更新を続けている他のサイトを活用することをお勧めします。 投資信託/活用リスト
外貨 MMF は、外貨建ての公社債投資信託です。
特徴としては以下の通り。
- 高い利回り
対象となる外貨の金利政策に比例した利回りが期待できます。同様の商品として外貨定期預金が挙げられますが、一般的に何故か外貨 MMF の方が利回りが高いです。例えば野村證券の US MMF の利回りは「4.520%」ですが、三菱東京UFJの1ヶ月定期の利回りは「3.67%」、1年定期ですら「3.99%」です*1。
- 高い流動性
換金日であればいつでも換金が可能で信託財産留保額を支払う必要性もありません。外貨定期預金の場合、途中での換金は許されていない場合が殆どで、仮に許されたとしてもペナルティが付きます。外貨普通預金ならいつでも換金が可能ですが、利息は微々足るものです*2。
流動性が高い分、ドルコスト平均法による積み立ても行いやすいです。
- ソコソコ安価な為替手数料
外貨 MMF(米ドル)の場合、片道 20-50銭程度で取引されます。外貨預金の場合、大体 100銭が一般的のようです。更に豪ドルの場合、外貨 MMF なら 70-80銭が相場ですが、外貨預金の場合、200銭程度が一般的のようです。
FX を対象とすると状況が変わってしまいますが =)。
- 為替差益に税金が掛からない
外貨 MMF は、為替差益に対して税金が掛かりません。とても重要。
外貨預金の場合、為替差益は雑所得として申告し税金を納める必要があります。申告は面倒という方は外貨預金はお勧めではありません。'06/07 現在、雑所得には免除があるので申告不要の場合もあります。気になるようでしたら税務署なり銀行なりに問い合わせた方が良いでしょう。
ソニー銀行の場合、一度外貨預金にプールしてから外貨 MMF へ運用しなければならないので、例え外貨 MMF でも為替差益での納税が必要になるとの見解があります。気になるなら問い合わせる必要があるかもしれません。
- 為替リスク
外貨 MMF は、為替の変動に直接影響されます。それでも外貨預金と比べれば為替手数料が少ない分、為替リスクが少なくなりますが、リスクとしては無視できません。
- 外貨 MMF より有利なボンド・セレクト・トラスト(BST)
外貨 MMF は、毎月配当金を出しておりその配当金に対して税金*3が引かれた上で自動的に再投資されます。税金分だけ運用効率が落ちます。
BST は、配当金を出さない投資信託なので外貨 MMF より効率的に運用できるとされています。一度検討されてみては如何でしょうか。
関連情報 †
用語 †
外貨預金と外貨 MMF †
運用別による外貨 MMF 販売リスト †
'06/05 現在、証券会社で扱っている適用別外貨 MMF を並べてみました。
- 米ドルのみの運用
松井証券の場合、為替手数料が 米ドル(±20銭)と格安。米ドルのみしか用意されていない所が最大の難点か。適用為替レートは 15:00 の時点でのみ決定することよりナンピンが難しい。
- 米ドル・ユーロ・豪ドルのみの運用
マネックス証券の場合、為替手数料が米ドル(±25銭)・ユーロ(±50銭)・豪ドル(±70銭)とソコソコ安価でソコソコの品揃え。ただし外貨 MMF から外債への運用は出来ないっぽい。適用為替レートは時間区切りで指定され、ソコソコのナンピンが期待できる。
#ホント、ソコソコ感丸出しだ。悪くは無いんだけどね。
- 外貨 MMF から BST や外債への運用
ノムラ外貨MMFの場合、為替手数料が米ドル(±50銭)・ユーロ(±75銭)・豪ドル(±80銭)・英ポンド(±100銭)・加ドル(±100銭)・NZドル(±100銭)と大手証券会社の平均値。MMF に一時運用後、BST や外債への運用に切り替えるのが一般的な利用法のようです。
- ソニー銀行の外貨 MMF の注意点
ソニー銀行は、上記の証券会社と比べ為替手数料が安価で外貨の種類も多く、外貨 MMF・外貨預金共に扱うことが出来ます。
ただしソニー銀行の場合、外貨 MMF の利点である為替差益の非課税が適用されない(逆に言うと外貨預金と同じく為替差益による課税対象になる場合がある)可能性が高いと指摘されていますので注意が必要かもしれません。
ソニー銀行では外貨 MMF を購入する場合、まず円を外貨普通預金に転換する必要があります。円を外貨普通預金に転換した時点で「貯蓄」と見做されてしまい課税の対象となるらしいです。その後、外貨 MMF で運用したとしても結局、円転する場合には外貨普通預金から円に戻すことになり、その時の為替差益が課税対象となるという理屈です。
私はソニー銀行に直接確かめたわけではないので、気になる方は直接問い合わせてみてはいかがでしょうか。